NBCロサンゼルスによると2月3日の午後7時頃、アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスで銃を持った男がうろついているとの通報を受け、ロサンゼルス市警は付近一帯を警戒し交通検問を敷いていたが、一台のシボレー・マリブがこの検問を突破、カーチェイスが開始されたと伝えている。
警戒中の警察は交通機関の駅や停留所などで検問を敷いており、容疑者の男を発見し引きずり降ろそうとしたものの、容疑者は車を無理やり発進させ現場から逃走したという。
WATCH LIVE: How slow is this slow-speed chase? Even the car's tire passed the pursuit vehicle. Now on hour SIX of this bizarre police chase, as it moves through Ontario. https://t.co/2BdWlEuq43 pic.twitter.com/BV7kjdp5XY
— NBC Los Angeles (@NBCLA) February 3, 2021
一般的にカーチェイスはハイスピードになることが多いのに対し、今回のシボレー・マリブの男は追跡中の間、意外にもずっとスロー走行であったという。ロサンゼルス市警察署長であるフアン・ガルシアは、「ヤツが武装しているという報告もあったため、我々は車に対して「※ピットマヌーバ(PIT)」の実行を許可しなかったと述べた。
※パトカーが逃走中の車の右または左後側部に軽く接触させ、遠心力でスピンさせ強制停車させる行為。
速度や状況によっては横転させ容疑者を負傷(または死亡)させてしまう危険も伴うため、専門の資格および技量を持った警官のみ許可される行為。
「我々の規定では、武装していると思われる容疑者に対してPITを行うことは一般的に禁止されているためだ。逆上させて街中で乱射されたら我々だけでなく一般の方にとってもきわめて危険であるからだ。」とガルシア署長は語る。
続けてガルシア氏は、「これまで20年間、6時間という長時間に渡るような追跡など見たことも聞いたことがない。」と付言した。
カーチェイスが始まってから4時間ほど経った頃に、シボレーの左のフロントタイヤに問題が生じたが、警察はそれでも容疑者を止めることはできなかったと述べ、それからさらに2時間して容疑者はロサンゼルス近郊のいくつかの高速道路をゆっくりと走行している最中、左前輪が完全に外れ、オンタリオ付近で警察に投降したという。
逮捕された容疑者には強盗に対する2つの未解決の令状がかけられ、さらに逃走の危険運転の重罪で再逮捕されたという。
source:NBC LosAngels