フロントガラス上部にある黒い点。
一部の車両にはサイドガラスにも存在するこの黒いツブツブの点は一体何なのか疑問に思ったことはないだろうか。普段それほど気に留めるものでもないものだが、デザインの傾向なのか、それとも実際の目的があるのかちょっと調べてみた。
実はこの黒いドット、「フリット」または「センターバイザー」と呼ばれ、フロントガラスには非常に重要なコンポーネントだったのだ。
フリットは食べ物のことではなく、基本的にガラスに焼き付けられたセラミックペイントであり、接着剤で常にフロントガラスに接着されたままになるようになっている。
それで機能はというと、まず進行方向に太陽があるような状況を想像してほしい。眩しくてサンバイザーを下ろした際に、ルームミラーとサンバイザーの隙間から光が漏れてくるだろう。この漏れた光を防ぐ機能として存在していたのがこの黒い点の帯だったというわけだ。
また、外観を損ねることなくきれいに見えるようにフリットがあるだけではなく、科学的な効果もあった。
基本的にガラスは熱が加わると曲がる性質が有るため、夏場などの超高温状態時には光学的に不均衡な歪みが発生する。そこで一部に黒いフリットを配することでフリットの部分を早く加熱させ、歪みと温度を均一にさせるためためにフリットが使われていたということだ。
こうすることで視界の変化や劣化を起こさず、安全に運転できる状況を作り出してくれていたのね。
集合体恐怖症なんて言わないで。。。
運転中に太陽から温度と視界の確保のバランスに一役買っていたスバラシイ機能だったということだ。
あー、すっきりした。。。