真っ金金にラッピングされたBMWのスポーツ用多目的車(SUV)「X5」が独・デュッセルドルフ警察により「まぶしすぎ」との理由で路上から撤去された。
警察は同日、「目立ちたがり屋」の取り締まりに当たっており、この金色のBMWが他の道路利用者の目にまぶし過ぎる恐れがあるとして、路上から一時的に撤去することを決めたという。
警察のスポークスマンは、金色が道路を危険にさらす「眩惑効果」を持つことができるかどうかを明確にする必要があり、さらに、マフラーとテールライトの形状についても違反の可能性があったと語った。
撤去されたBMWの30歳の所有者は激怒しつつ徒歩で帰ったという。
当日は「チューニング最高!」をモットーに集合していたカスタムカーの集会に 警察当局が日曜日の午後にガサ入れし、38台の車両と70人のドライバーを検査。4台の車、ハーレーダビッドソン、運転免許証の確認が取れないとして一斉摘発したという。
一般的に車のラッピングには多額の費用がかかるが、塗装とは違い手間もかからず、剥がせば元の車体色に戻せるというメリットがあり、世界的にもポピュラーなカスタムだ。
しかしながら、ドイツでは眩し過ぎたり、他車に影響があるようなカスタマイズは許可されない。
それでも、一部のオーナーは常に、多額に費用をかけても光沢のある塗装を手に入れようとするものだ。
警察によれば、摘発対象の車両を撮影し、許容できるものかどうか、専門家に調査を依頼して判断しているという。
実際に、デュッセルドルフの警察は、すでに専門家を起用しており、このケースについて当局によれば、BMW X5のドライバーは、何が問題なのかをまったく理解していなかったと話した。
しかしそれ以前に、このX5には過剰なスモークテールライトに加え、違法なマフラーが装着されており、走行に問題がある車両だったという。
ドイツの、日本で言うところの道交法は、「車両は人を煩わせたり邪魔したりするような改造は禁止」としており、警察官は、定期的に巡回し、発見次第、停車・職質を行うという。そこで違法性が発見された場合、今回のように上強制撤去を行っていくという。