「車検切れ」と罰則に注意!

筆者が愛読している整備工場のブログがある。ここのオーナーの人柄も素晴らしいのだが、いろいろタメになる情報を綴られている。

5月は車検を受ける方も多いだろう。今回は整備工場・整備士からの視点も含めた「車検」について、とくに「車検切れ」についての注意を紹介してみたい。

さて、一口に「車検切れ」と言うが、単純に車検の切れた車を車庫に放置するのは違反でも何でもなく、問題でもない。

片田舎の野原に、長年(倉庫代わりに使われ)放置され、哀愁を漂わせている旧車の草ヒロや、はては以前話題になった、納屋から見つかったクラシック・フェラーリもしかり。

もしそんな車を一歩でも公道に乗り出した瞬間に「無車検運行」、正式には道路運送車両法で言う無車検運行に当たる。

違反点数は6点。前歴なしでも一発免停30日の行政処分である。
罰則は6か月以下の懲役、または30万円以下の罰金となる。
文言で分かるとおり、反則金ではない

反則金とは軽微な交通反則通告制度に基づいた行政処分として課せられる過料のことで 、反則金を支払う場合は比較的軽い交通違反の場合で、交通反則告知書(俗にいう青切符)が発行された場合のことをいう。
この場合は反則金を支払うことで刑事手続きが免除され、前科がつくこともない。

しかし、罰金となれば話は変わってくる。

似たようなもんだと思っている人も多いだろうが、その名のとおり刑事事件であるため裁判を経て確定する。
これで有罪と判決がでれば当然、「前科」が付くことに。

車検は100%自賠責保険とセットになっている。
近年新車の場合は36か月でなく37か月の自賠責保険に加入させられるため、新車の人は余り心配がいらないのだが、問題は車検2年付(車検あり)、とかで買った中古車だ。

とある自動車整備工場いわく、当然、新車ではないため自賠責保険は最短24か月、だいたいこれとセットになっていると思われ、買う側からみれば絶対に25か月の自賠責保険がセットになっていた方がいいのだが、未だに車検切れ=自賠責保険切れな車が多数あったりする。わずか数100円の差なのに、という。特に激安車検には多く見受けられるので注意が必要とのこと。

自賠責は「自動車損害賠償保障法」の元に運用されている保険。
これが切れた状態=無保険運行した場合は90日の免許停止、1年6か月以下の懲役または50万円以下の罰金となる。
違反点数6点がこれに加わる(違反点数は減点ではなく加点方式)。

じゃあ、無車検+無保険で運行した場合はどうなっちゃうの?というケースだが。

違反点数は多い方または同じの場合はその点数という原則があるため、6点。
でも罰金については別々の罪状であるため最大80万円。

払えなければ交通刑務所行き。(執行猶予は付くかもしれないが)

要するに、無車検も重罪、無保険はさらに重罪だ。

事の重大さとしては速度超過(30Km/h~50Km/h)、酒気帯び運転なんかと同等の罪なのである。

「ちょっとそこまで」も全く通用しない。
一歩公道に出てしまえばたとえ1mでも100Kmでも同じこと。

大抵は「やばかった。」て済ませることが多く、それほど気にかけていない人があまりに多いという。

しかし、言い換えれば、それは取り締まる側が取り締まり切れていないだけの事。

検問や違反の際に発覚することもありうるし、自分で起こさなくても「もらい事故」などに巻きこまれ、結果発覚することもありうる。

そして最近、車検証シールがまた変わったようである。
一時期小さくなった車検シールがまた大きくなった。

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このシールをあの「Nシステム」がナンバーと一緒に読み込み、車検情報と瞬時に照合、無車検運行を摘発しているのだ。

最近は一般道でもよく見られるようになってきた。

もしシールを貼っていなかった場合どうなるかというと、道路運送車両法違反で50万円以下の罰金

無車検・無保険運行でNシステム避けにシールを剥がした場合は罰金最大130万円

このNシステム、高速道路上だけではなく一般道でも多く設置されている。

もともとオービスだった所がオービスを撤去してNシステムに変わったりもしている。

これで発覚した場合、「運行問い合わせ」という形でハガキが来る。
出頭するとオービスカメラと同等以上の画像を提示され、無車検運行の疑いをかけられる。

オービスは速度違反を感知した車両のみの撮影ですがNシステムは通過した車両すべてを記録しており、シールが貼っていないことも証拠写真でしっかりと残されている。

整備工場長は警告する。

愛車の車検期限を確認し、スマホなどのスケジュール表に書き込んで管理してほしい。
「ディーラーが知らせてくれなかった。」とか、「保険会社が知らせてくれなかった。」とかは論外。
車の運行管理は自己責任。
過失による事故に対して金銭面で補完をしているのが保険。

車検切れ、自賠責保険切れ、は他人の責任にすることはできない。
裁判所の判断は故意なのかそうでないのか、前歴はあるのかないのか、本人の反省度はどうなのか、ぐらいしか判断の尺度にならない。
その運行状況の背景とか個人の生活状況とかなんていうのはまったく判断材料にはならない。

このように注意を呼びかけている。

車検切れ・無保険運行は思っている以上に重罪なのである。

たとえば車検が切れて自賠責保険も切れていても運行する手段はある。

1、自賠責保険に加入する。
切れた車検証と自賠責保険証が必要。(加入対象の車両の車台番号も必要)
最寄りの保険会社事務所または検査場で手続き可能。

 

2、市区町村役場で加入した保険証を提出、いわゆる「仮ナンバー」を借り受ける。
(支所の場合は借受できない場合があるため事前に電話で確認する)
最大5日間運行が可能。10日間以内に返却が義務付けられている。
返却が遅れると始末書を書く必要あり。
返却しないで放置すると行政処分の対象になるため絶対にしない。
万一対象になると、この先仮ナンバーを新たに借り受けることが難しくなる。

これで運行は限定的とはいえとりあえず可能状態になる。
保険に加入するときに保険料を、仮ナンバーを借りるときに手数料を収める必要がある。

多少手間がかかるが、発覚して犯罪者になるよりはまだマシである。

一種の救済措置程度だが便利であることは間違いないだろう。動かせる場合、いちいち積載車なんてもったいない。

今一度、愛車の車検満了時期を今一度確認しておきたい。

自分を守るための術である。

うっかりするとシャレにならない行政処分・刑事罰が待っているのである。

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