11日、カナダ・オンタリオ州にて10代の少年が父親のメルセデス・ベンツC63 AMGを勝手に拝借したうえ、高速道路を時速308km/hでカッ飛ばし、警察の度肝を抜かして逮捕される事件が発生した。
オンタリオ警察がTwitterで共有した動画(英語)で、警官のケリーシュミット氏はスピード違反のメルセデスについて報告された後、「前代未聞の最速の速度で、言葉を失った。308km/hなんてありえない…。」と語った。
150 drivers charged and 150 vehicles impounded for 7 days since May 1 in the #GTA by OPP. Including this car that was stopped last night for going 308km/h on the QEW. #7DayLicenceSuspension #7DayVehicleImpound pic.twitter.com/lbjb4jxTrX
— OPP Highway Safety Division (@OPP_HSD) May 10, 2020
メディアのCBCによると、ドライバーは19歳の少年で、制限速度が100km/hから110km/hの区間の高速道路のエリアで爆走していたという。
助手席には友人と見られる別の19歳の少年が同情しており、警察はメルセデスを発見後停止させ、少年を危険運転で逮捕、免許停止の措置を取ったうえ、ストリートレースならびにスタントドライビングで危険な運転として交通裁判所に起訴し、車は7日間の没収としたという。
シュミット氏によると、少年は親のC63 AMGを無断拝借して暴走行為を働き、現地でネズミ取りをしていた警官から送られた時速308km/hが記録されたスピードガンの画像を見たとき、はじめは現地の警官が冗談で送ってきたのだろうと思うも事実だと認識したあと、「ありえない。こんな速度で走行する人間は野放しにできない」と彼は怒りを覚えたという。
「彼らは自身がコントロールできない速度の領域でもまるで意のままにコントロールできているのは錯覚だ」とシュミットは付け加えたうえ、「車の性能が良かっただけ、運が良かっただけで、いずれ制御不能となり事故を起こすだろう」と語った。
ちなみにカナダでは危険運転を行って摘発された場合、最高10,000ドル(107万円)の罰金が科せられ、6か月の刑務所に入れられ、最大2年間の免許停止処分が行われる場合があるという。
シュミット氏はまた、「母の日のプレゼントがこれでは母親が可哀想だ」とシュミット氏は付言している。
メルセデス・ベンツC63 AMGは同社のCクラスをベースに6.3リッターV8エンジンを搭載、最高出力457PS、最大トルク600Nmを発生。0−100km/h加速は4.5秒で達成するハイパフォーマンスセダン。W204型では価格は1,200万円だった。