キャデラックのお膝元、デトロイト市の自動車労働者にどんなに愛されていても、車が盗まれることはない。
少なくとも、今日のデトロイトのウェストビレッジの通りで撮影されたこの最新のシボレーコルベットC8の状態を考えると、そのように思える。
ホイールだけ無くなっており、ロッカーパネルだけが車の真ん中に置かれたブロックだけで支えられており、ミッドエンジンのに生まれ変わったコルベットのテールは地面に着地している。
そこはデトロイト。アメリカでも有数の犯罪都市だとしたら、理解するのは容易であろう。
最新の車をセキュリティーなしで外に駐車したままにしたら、たちまちギャングといったが悪人がやって来て車上荒らしの標的となるだろう。
自動車ごと盗まれたわけではなくホイールだけが盗まれただけだったのが幸いである。
所有者は不明だが、おそらくGM所有の可能性があり、ウィンドウには「1」のステッカーがあることから、テスト車両とみられている。まあ、一般の顧客ならば気づいたオーナーによって騒ぎになっているはずで。車の盗難に関してはあまり評判が良くないデトロイトのダウンタウンで、最新の目立つスポーツカーを路上駐車するとこうなってしまうことがおわかりいただけるだろう。
ただ、犯人がC8のホイールとタイヤを簡単に降ろすことができるとは思えない。そもそも車の規格情報があまりないので、交換用のホイールのボルト・ナットのピッチやPCD、サイズなど工具選びにも時間がかかったことだろうし、ましてやホイールをどこで手に入れたかを売り手が説明することもできない。
とはいえ、C8のタイヤホイールセットの価格は10万円を大きく上回り新品のタイヤホイールセットとなるとその2倍のはするから、この手の車のオーナーは用心したほうが良いだろう。