納屋から数十年ぶりに発見される名車たち。
さまざまな理由で納屋に保管され、持ち主が不在となったり死亡したりでその存在が忘れ去られてしまった名車が近年、世界各地で発見されている。
発売当初は名もなき普通の車であったものが、時を経てコレクターアイテムになるまで何年もの間忘れ去られていたのか、あるいは手放すことを決定するまで何年も駐車していたものであったのかもしれない。理由が何であれ、さまざまな名車が納屋、ガレージ、小屋に今だ眠っているものも多いのかもしれない。
さて、今回はアメリカのとある地で、父親とその息子が納屋から映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で知られるDMCデロリアンを偶然発見、長い眠りからようやく目覚めることとなった。
このデロリアンは理由は不明だが32年前の1986年(昭和61年)に納屋に駐車されて以来、長い年月を経てようやく日の光を見ることとなった。30年以上に渡って積もりに積もった埃で覆われたこの車は完全にノーマルのオリジナルであった。
見つかったオーナーによると、このデロリアンは1986年にナンバープレートが登録・貼付される前に、すでにに30,000マイル(48,000Km)から40,000マイル(64,000Km)を走行していたと言う。なお、ドアハンドルが故障しており、1986年以来、ツールを使って開かれ、同様に80年代半ばから触れられていないインテリアが明らかにされた。
車を点検した後、1週間後にオープントレーラーを使用して、引き取られたデロリアンは新たなオーナーのもとに運ばれた。また運搬当日はかなり雨が降っていたため、車は雨水のおかげで時間の経過とともに蓄積した大量の埃が洗い流され、いわゆる最初の洗車が行われたという。
アメリカ市場向けに作られたこの車は、映画でもって一躍有名となり、非常に人気となったスポーツカーだ。
ジョン・デロリアンのDMCデロリアン、またはデロリアン・モーター・カンパニーによって製造され、この車は、1981年から1983年まで同社が製造した唯一のモデルであることから、単にデロリアンと呼ばれる。
ガルウィングドアとブラシ付きのステンレススチールパネルとグラスファイバー製のボディを備えている。
1982年の12月下旬に生産が終了するまで約9,000台が製造され、現在は約6,000台ほどが現存すると言われている。