現地メディアによると、3月13日、フェラーリの最新V8モデルである「F8 Tributo」がドイツの高速道路「アウトバーン」で事故を起こし大破したと伝えている。
事故を起こしたのは40代ドライバーで、話によると納車まで1年以上待ち続け、ようやく最新かつ真新しいイタリアのエキゾチックカーのキーを手にしたというものの、納車からわずか6時間後にアウトバーンのA5号線を走行中にコントロールを失いクラッシュ、フロント部分が完全に大破した。
警察によると、フェラーリは純正のスポーツタイヤを装着していたようで、クラッシュ時に濡れた路面を走行した際におそらく「不適切な速度」だったことから、ハイドロを起こしコントロール不能に陥り、道路脇のコンクリートの縁石に衝突し、後輪の1つを失い、さらにガードレールに衝突、最後はミニバスに激突し停車したものと見ている。
この事故で、運転手にケガはなかったものの、助手席に乗っていた同乗者が重傷を負ったという。幸いにも生命に別状はなく病院に搬送されたという。
大破したF8について、警察が発表した一枚の写真を見ると、フロント部分が何度も衝突したためかほとんど見る影もなく全体が剥ぎ取られており、ホイールとサスペンションの足回り、ボンネットとフロントクォーターパネルも変形しているのがわかるため、もはや廃車必須であろうが、フェラーリをはじめとするスーパーカーを専門にリビルトする業者が復活させ、また市場に戻ってくるのかもしれない。
フェラーリ F8トリブートは、リアにV型8気筒3.9リッターのツインターボエンジンを搭載し710馬力を発生させ、価格は日本円で3,328万円、オープンモデルの「スパイダー」は3,657万円から。濡れた路面でアクセル全開にしたならば、プロフェッショナルでなければそのパワーを制御することは容易ではないだろう。
要するに、事故原因は嬉しみ余って「飛ばしすぎ」たオーナーによるもので、痛い勉強となったのは言うまでもないだろう。
フェラーリにご冥福を。