この車はユニボディピックアップ車としてブラジルで生産されており、同国で大ヒットしている車種だ。
フィアットは今回、さらに多くの顧客を獲得するために、CM内ではエルヴィス・プレスリーが登場する広告キャンペーンを制作した。
「レジェンド」と呼ばれるこの映画は、「キング・オブ・ロックンロール」ことエルヴィスが中心となっており、映像では「Blue Suede Shoes」を演奏しているところに突然赤いストラーダが壁をブチ破って登場、パフォーマンスを中断させ、あろうことかエルヴィスはライブそっちのけでストラーダに乗り込み途中退席し走り去ってしまうのだ…。
そして彼はいくつかのレコーディングスタジオと映画セットを回遊し始め、自身の役者やその一味を乗車させつつストラーダの品質を宣伝していく。
彼はこの際に、日本セットと思われるところでは忍者と戦ったり、月面セット、荒野の砂漠を横断しつつ、ステージに到着する。
現代でエルヴィスが車を運転している光景には時代錯誤を感じるかもしれないが、フィアットブラジルとその協賛である広告代理店のレオバーネットブラジル（日本ではビーコン・コミュニケーションズ）、および放送会社のグローボグループ（ヘジ・グローボ）にとっては特に問題ではなかったようだ。
レオバーネットブラジルクリエイティブVPのペドロ・プラドは「今年のフィアットの主力製品発売キャンペーンに貢献できて光栄だ。このキャンペーンは、刺激的な「フィアット」ブランドの歴史と同等のものである。これらの試練の時代において、創造性、生産の卓越性、そしてこれら2つの伝説-フィアットストラーダとエルヴィス-は永久に不滅である。」と語っている。
さて、1977年に死去したエルヴィスがどのように蘇ったのか。
もちろん答えはCGではあるが、エルヴィスの動き、外観、特徴を忠実に再現するために、制作チームは1968年のショーや映画でのエルビスプレスリーの出演の実際のシーンに基づいて、2013年にプレスリー家によって開催された「メンフィス・コンテスト（そっくりさんコンテスト）」で優勝した米国・ミズーリ州出身の「ディーンZ氏」の顔をモンタージュして制作したとしている。
