新車でランボルギーニ・アヴェンタドールを購入するには、最も安いモデルの価格でさえ4,500万円以上必要である。
天使や悪魔のような咆哮とともに発せられる740馬力のV12が世界中の注目を誘い、誰もが羨望の眼差しを向けるのに憧れるものだ。
今回、そんな高価で魅力的なアヴェンタドールを3Dプリンターを駆使して作っている、世界一クール、いやホットなオヤジがいる。
CBS Denverによると、この車両は3Dプリンターを扱える野心的な親父の作品であり、彼は息子の願いをかなえるために制作しているという。
息子のザンダー・バッカスはランボルギーニに憧れる11歳で、TVゲームを通じてアヴェンタドールに興味をもち、父親のスターリングにプラモデルを作ってとおねだり。
もともと野心家であるスターリングは、愛する息子のわがままに、それならプラモではなく実際に”動く模型”の制作に意欲が湧き立ち、このプロジェクトを始めたという。
父親のスターリング・バッカスは、ただ単にランボの制作をするだけではなく、物理学者のように数学やデザイン、エンジニアリングを駆使し、より緻密にアヴェンタドールの形状を再現するために、彼はダイキャストモデルカーを使いながら計算しつつ制作したと言う。そしてプラスチック製のボディパネルは3Dプリンターでアヴェンタドールのパーツに模られ、それらを接着した後、炭素繊維でラッピングを施し強度を保たせている。
上の動画から見られるように、もちろんこの自家製のランボには実車と同じV12エンジンは搭載していないため甲高い咆哮を奏でる事はできないが、パワートレインに関して詳細は不明であるものの、コルベットベースとするミッドシップにマウントされたV8を搭載しているという。
そして現在も制作が続けられており、車内はかなりアグレッシブなもので、ブレーキディスクやキャリパーも実車を忠実に再現しているようだ。
もし、完成した暁には、ランボルギーニ本社も公認した石巻の「ダンボルギーニ・アヴェンダンボール」と同様、世界中で注目の的となりうるだろう。
息子のおねだりから始まったとはいえ、ガチで熱くなった親父の飽くなき挑戦である。完成するのが楽しみだ。
<2019/12/26 追記>
クリスマスの数日前にバッカス親子がガレージのシャッターを開けると、そこにはなんと実物のアヴェンタドールが鎮座していたという。
このサプライズに親子は歓び、数日の間、本物のアヴェンタドールを体験する機会を得たのだった。
実はランボルギーニ本社のはからいで、この親子の情熱に応えたのだという。
ランボルギーニは「当社の車に対する、あらゆるレプリカには反対の立場である。しかし、今回のバッカス親子のような本物の情熱のこもったストーリーは紹介するに値する。したがって今回特別に2019年のクリスマス映像でスターリング親子のプロジェクトを取り上げることにした」としている。