フェラーリ4台に衝突 4000万円超の高額弁償支払いを一般市民が募金で助ける 台湾


台湾で、フェラーリ4台に誤って衝突した男性が支払う修理費、約1200万台湾ドル(約4300万円)の支払いを一般市民が募金を行い援助している。事故を起こした日曜日の朝、20歳の男性リン・チンシャンさんは家業のための配達で夜通し働いていたところだったという。海外メディアSkyNewsが伝えた。

リンさんが乗っていた日産のバンは、黄色のフェラーリ488と白のフェラーリF12に衝突。その結果、青のフェラーリが赤のフェラーリにぶつかった。

保険の適用対象は怪我のみで損害は対象とならなかったため、請求された修理代は約1200万台湾ドル(約4300万円)と高額に。彼の月々の給料は3万5000台湾ドル(約12万6000円)で、全額の支払いには28年もの月日を要することに。しかし、そこで窮地に立たされた彼を心配した台湾の人々が手を差し伸べた。これまでに100件以上の寄付が集まり、寄付総額は約74万台湾ドル(約267万円)にのぼる。

事故を起こしたリンさんの状況は、台湾の低所得者層でよく聞かれるものである。父親は数年前に病気で他界し、彼は家業を行う母を助けるために昨年大学を中退。線香などの販売を行う家業に加えてリンさんは、夜はレストランで働く。事故が起きた日曜日の午前3時にはレストランの仕事を終えて帰宅。母親の体調不良を受け近隣の寺院への配達を手伝うことにし、午前5時40分頃にフェラーリに衝突した。警察によると飲酒運転ではなく居眠りが原因だったとのことで、彼の過去の運転歴にも問題はないという。

この件を扱う地元警察署には数十人から問い合わせがあり、リンさんが支払う修理費や司法取引の費用を援助したいという声が寄せられたという。当局では、リンさんへの援助を希望する人に、公式アカウントに支払うように伝えている。

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